言葉尻にとらわれると事の本質を見失うのではないか?

※コメント投稿者の指摘があり、一部削除済。
2016年2月5日20時38分


青山繁晴が、最近になって、日韓合意直前に安倍首相に合意(案)について相談され、反対と伝えたことを明らかにした。

慰安婦日韓合意、私は総理に「反対」を伝えた 作家、国家戦略アナリスト・青山繁晴
http://www.sankei.com/premium/news/160205/prm1602050007-n1.html

一応、拙ブログは、青山繁晴の年末コメントの不自然さを指摘した。

―――――――――――――――――

日韓断交状態で日韓合意したのには訳がある!? 
http://nihonnococoro.at.webry.info/201601/article_25.html

【青山繁晴】慰〇婦合意に至った経緯 日本側責任者「日本が国として慰〇婦を認め賠償してくれたら最後にすると言われたから手を打った!」インサイト2015年12月30日(水)
http://blog.goo.ne.jp/apita_21/e/495135ef7b468fd4c4e9a19387216ab4

―――――――――――――――――

どうやら、青山繁晴の年末のトークは芝居だろうとする、拙ブログの読みは当たったようである。

私が相談されたらどうするか?
官邸が情勢分析できているかどうかを確かめる。情勢分析できていて、あるべき姿とシナリオと予想される筋道が見えていたら、賛同するが、見えていないと見たなら反対する。

青山繁晴は、国益的視点で反対したのだろうと思う。
ただ、青山繁晴のこの度のコメントを読んで残念なのは、日韓合意文書をミクロの視点で分析した形跡がないことだ。

一方で、言葉尻の視点で、日韓合意に反対を唱える言論人がいる。特定の用語の使用をきらって批判を表明していることはわかるが、時系列的経緯で今回初めてそう批判する根拠を見出すことを私はできない。

西村修平があれほど自民党本部前で、河野談話廃棄を訴えていた時期にダンマリしていた言論人が、急に日韓合意文書で激昂する理由が理解できないのである。

「頑張れ日本!全国行動委員会」、何を今さら安倍批判か? “被害者面”の無責任をあざ笑う!
http://nipponism.net/wordpress/?p=32105

言葉尻の問題を指摘するなら、このサイトで解説した経緯を読むと、一応納得できそうな情報が揃っている。(以下のブログの見解を参考とさせていただく。)

【慰安婦問題】「先祖を穢す」発端は、「軍の関与」を否定したことだった【日韓合意】
http://ameblo.jp/bj24649/entry-12123153238.html

このブログの管理人と同等程度以上の次元での分析をしている、「日韓合意に反対する保守の言論人」は何人いるのであろうか?
少なくとも、「つくる会系の言論人」なら分析できているであろうとは思う。

確かに、日韓合意については、言葉尻に一部問題はあるかもしれない。そういう解釈の余地はある。それを否定しない。

ならば、たとえば、用語使用について、問題だ、問題だと言うのであれば、これまでの経緯を振り返り、途中経過を検証し、用語使用と解釈に関して、差異比較表みたいな様式を使用して示すべきだ。

実務的に、官邸担当者が、用語選定について、種々吟味し、用語使用に係わる差異比較表を少なくともA3で10頁分くらいに相当する書類を作成し、それくらいの書類があって、初めて政権として決断できたであろうことを私は直観する。
なぜなら、法案改正時等に公開される膨大な差異比較書類を何度も見てきたからだ。私自身も業務上、この種の差異比較表は、何度も作成した。

「つくる会系言論人」以外で、政権批判的な言論人の大半は、残念なことだが、差異比較表みたいなものをイメージできているのであろうか。もし、そうだとすれば、ビジネススキル的に官邸スタッフレベルに到達していないと見ている。

言論人は、言葉尻の問題について、説明しようとする時、過去の経緯を振り返ってどうだったのか、それが捏造慰安婦問題において、どう変遷し現在に至ったのか、きちんと説明できる人が何人いるのだろうか?

きちんと説明しようとすればするほど、差異比較表みたいな様式でなければ、当事者として説明が難しいことくらいはわかる。

拙ブログは、日韓合意について最初は激昂しそうになったが、正月返上で、(言葉尻の点を除き)出稿し、政権として対韓外交上は最善手ではないかもしれないが、親北勢力を無力化できそうである点において北朝鮮にとってはかなりの痛手であろうというところまで、分析が進みつつある。

北朝鮮の金正恩 実は相当焦っている?
http://nihonnococoro.at.webry.info/201602/article_4.html

北朝鮮は、親北勢力の無力化に焦っていると私は見ている。

ここで、日本と韓国、北朝鮮の政治状況をマクロ的視点から整理しておきたい。


韓国向けの最善手ではない?かもしれない日韓合意
日韓合意を受けた親北勢力の無力化と北朝鮮の焦り



多少の追加措置が必要かもしれない言葉尻の問題

どちらが重要なことなのか、説明するまでもない。

どう考えても、親北勢力の無力化と北朝鮮の焦りを引き出した点において、安倍政権の決断は、(最初は予想外の合意内容だったのでかなり戸惑ったが)、対朝鮮半島全体で眺めた場合は妥当と判断せざるを得ない。
言葉尻に係わる若干のマイナスポイントが仮にあったにせよ、韓国政府が国内対策で難航し、北朝鮮が焦っていることを知れば、外交的に優位なポジションにあると判断しうる。

視点を変えたい。

さて、今ここで、保守陣営が、安倍政権を批判することは、嫌韓勢力の一翼として日韓分断工作を完成させたい「北朝鮮」を勢いづかせる可能性があることにお気づきであろうか?

倉山満は、「嘘だらけの日韓近現代史」でこう指摘している。

―――――――――――――――――

7頁
韓国嫌いが多いインターネット掲示板などでは「韓国と呼ぶな!南朝鮮と呼ぼう」という意見をよく聞きます。しかし、韓国を「南朝鮮」と呼ぶのは、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の公式見解です。韓国嫌いの余り、親北朝鮮になっては本末転倒です。韓国を「下朝鮮」と呼ぶネットユーザーもいるようですが、では、日本人を拉致でいて返さない連中が「”上”朝鮮」なのでしょうか。

―――――――――――――――――

いわゆる「嫌韓」も北朝鮮に煽られた部分があるかもしれない、のだ。
「嫌韓」を煽った黒幕が、実は北朝鮮だったかもしれないのである。
嫌韓デモ参加者には、その点、お考えいただきたいところである。

嫌韓はすべきだったかもしれないが、嫌韓以上に嫌北朝鮮であらねばならないという前提条件について、我々はどうして早く気づかなかったのか、ということなのである。

拉致問題、核施設、ミサイル発射、工作員活動等から、日本政府は、嫌韓以上に嫌北でなければならないのは当然のことだ。

日韓合意は、北朝鮮にとって金のなる木だったかもしれない、切り札を無力化する結果となったと考えれば、倉山満の「保守の心得」を読むと、言葉尻にこだわりすぎた言論人は、北朝鮮を利する「無自覚のスパイ」と解することができるのである。

―――――――――――――――――

149頁

何のリアリズムを持たず、アメリカの言うことなら何でもついていくという自称・保守の人たちも困り者です。ほかにも彼らへの反動や、韓国を敵視するヘイトスピーチの連中、中国に媚びる利権政治家。北朝鮮が好き……というのは完全に工作員です。本人が自覚しているかどうかは別として、工作員と同じことをしたら工作員なのです。こういうのを「無自覚のスパイ」と言います。

―――――――――――――――――

そして、あの言論人の発言、共産党の委員長と似ているという指摘まである。

脅威のシンクロ率!! 徹底比較!志位VS水島 「北は脅威ではない」 #チャンネル錯乱 #日韓合意
http://ameblo.jp/scorpionsufomsg/entry-12124444636.html

正論という保守本流雑誌にて掲載すべき内容とは思えない。
正論の格も下がったものだ。

最後に、言葉尻の解釈に関しては、本稿で紹介した無名ブロガーの記事の方が、正論の記事よりも参考となるであろうと予想していることを指摘し、本稿を終える。

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この記事へのコメント

Vaugham
2016年02月05日 20:24
香山リカは、「参加した」のではなく、「反対して」デモ隊に向かって中指を突き立てた、が正しいです。
管理人
2016年02月05日 20:41
当該箇所削除しました。
ご指摘ありがとうございました。
大杉
2016年02月06日 15:51
嫌韓の一部には、北の工作と思われるものがある事は事実だろうと思います。

そういった類の工作では、北を批判する事はまずない(北へ批判の矛先を向けさせないようにする)ので、よく観察していれば分かります。

ただ、だからと言って、嫌韓全てが北の工作であるとするのは早計だろうと思います。

そもそも、北の工作の如何に関わらず、韓国という国の異常さ、在日問題などの存在は紛れもない事実であり、これらの問題に対して何も感じない方がどうかしていると思います。

韓国を南朝鮮と呼ぶことは、北の公式見解であると言っても、別におかしくは無いと思いますが(そもそも英語では韓国はSouth Korea。また、朝鮮半島全体が朝鮮であり、北緯38度線で北と南に分かれているのも事実である為)、ヘイトスピーチという表現も在日などのサヨク勢力が好んで使用している為、使ってしまうと「規制法案」などの危険な法案を後押ししかねないという所にも注意する必要があると思います(所謂ヘイトは名誉棄損、脅迫などで対処できるはずですから)。

日韓合意は、韓国よりも北への牽制の意味合いが強かったのだろうと思いますね。

内容的には河野談話に近いような部分もある為、不本意な側面もありますが、ただ今回の合意は政治的背景が異なるので、慰安婦問題における無実を晴らすよりも、政治的決着を優先させたのだろうと思います。

日本には韓国よりも重要な相手国や解決するべき政治的問題が数多く存在しますから、いつまでもこの問題で韓国に足を引っ張られたくはないのも事実です。

重要なのは、日本の外交における韓国の影響を削ぐ事ですね。

少なくとも、親韓派ではなくとも、親北派ではない、すなわち嫌朝派がいなければならないのだろうと思います。
Suica割
2016年02月06日 21:41
大体、大杉さんの意見と同じです。
相手の立場から言うと、向こうの言う植民地時代の遺恨を出し始めたら、どちらも日本に恨みがありますから、別々に動いても、歴史的に共闘しているように日本に見えてもおかしくはありません。
それを複雑にするのが、韓国の親北派の動きです。
それによって、全てが北朝鮮主導に見えてもおかしくないように見えますが、実際には、一枚岩ではないようです。
今回の慰安婦の日韓の曖昧な妥結は、韓国における北朝鮮勢力の明確化(そのための暴発待ち)の要素も強いと考えられます。
実は、周辺国では、北朝鮮の処理方法は、決まっているのではないかと考えられます。
日米中露とも、力関係の結果として、現状維持を望んでいる。
中国の援助を得ているという立場で北朝鮮は核を開発して、中国の面子を潰している。それどころか、裏で中国の指示で核開発をさせたのではないかという陰謀までまことしやかに伝えられ、日本や韓国、そのバックのアメリカに軍備を整えられて、自国の安保環境が厳しくさせられたという実害が出ている。
韓国は統一するとは言っているが、本音は統一などしたくはない。
中国ですら、北朝鮮は助けたくはないが、緩衝地帯としては欲しい。
これを満たす最適解は、北朝鮮への中国軍の電撃的進攻(理由にIAEA体制に反逆して核兵器を作り、地域の国際情勢を緊迫させた事への制裁をあげる。)
少なくとも、日米は、領土化や傀儡政権樹立をしない限りは、干渉しないと声明を出す。
韓国は、中国の行動を黙認して、北朝鮮の切り離しを行う。
終わった後は、撤兵して放置。
そういう暗黙のもと、北朝鮮の始末がついているような気がします。
管理人
2016年02月07日 08:15
嫌韓する団体はまず嫌北朝鮮であるべきだった
マクロ的に眺めれば、追加措置程度で済む言葉尻の問題は、大したことではなさそうだ、この辺についての問題提起が出稿動機でした。

<重要なのは、日本の外交における韓国の影響を削ぐ事ですね。
< 少なくとも、親韓派ではなくとも、親北派ではない、すなわち嫌朝派がいなければならないのだろうと思います。
大杉さんの意見に賛同します。そのとおりです。

<韓国は、中国の行動を黙認して、北朝鮮の切り離しを行う。 終わった後は、撤兵して放置。そういう暗黙のもと、北朝鮮の始末がついているような気がします。

Suica割さんの説、北朝鮮がこの1か月あたふたしているのは、中共に始末されることで話がついたことへの抵抗、、、、
なるほど、見落としておりました。
日韓合意、核実験と続き、中共は、北の切り捨てを決断、、、あり得る話です。

Suica割
2016年02月07日 23:54
さらに考えると、核も拉致問題も北朝鮮にとっての金になる木ではあるが、その果実は金王朝には渡らない状況とも言えないかと考えられます。
金王朝崩壊を前提にすれば、拉致問題と核の完全引き渡しは、北朝鮮にとってのご褒美となります。
新政権が成立して、国際的管理下に一時入る。
その上ならば、新政権の国民へのアピールのために、前政権の過ちを正し、その褒美としての援助を受けとる。
イラクのように、フセイン体制崩壊の後に援助が殺到したのと同じ現象が起こるわけです。
強かな中国としては、北朝鮮を反乱軍応援方式だろうが直接介入方式だろうが使用して、現体制は破壊する。
日本を含めた周辺国は、新体制の国際公約の履行がなされていく場合は、それなりに援助を与えざる得ない。
それを以て、中国の国際社会に対する影響力を保ち、中国の負担も下げる。
前回に補足ですが、場合によって、北朝鮮の中国の傀儡化は、日米が許容し、北朝鮮の中立化は中露が容認するというラインまでは、話をつけていると考えられます。
どちらにしろ、金王朝自体が、北朝鮮新体制の金のなる木、その上での国際的管理下での拉致問題と核の放棄が、金のなる木第二段なのは変わり無さそうです。
泣く子に餅を渡す段階から、泣く子を叩く子供に餅を渡す段階に移りつつあることを考えなくてはなりません。

管理人
2016年02月08日 05:44
Suica割様
投稿ありがとうございます。北朝鮮に係わる第二幕、面白い筋書ですね。
最新稿にてコラボとさせていただきます。

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