稲田朋美議員 首相への道

産経のこの記事を見て、稲田朋美議員の真摯であるが故の頑固さ、これまでの抜擢にやっかみが党内に渦まいていることを知った。

内閣改造の目玉は「稲田朋美⇔甘利明」の入れ替え構想だった! 幻となったのはあの派閥の横やり…
http://www.sankei.com/politics/news/151012/plt1510120001-n1.html

甘利議員はTPPをまとめた功労者である。私は、TPP反対論のスタンスだったが、対応したのが安倍政権でなく、甘利議員でなかったら、TPPはとんでもない結末になっていたのではないかと推測する。
すなわち、TPPをまとめた点において、甘利議員の方が格上であることを認めざるを得ないという、スタンスなのである。

その、将来の首相候補と目される、稲田朋美議員が、歴史認識問題で発言する機会が増えた。

自民・稲田氏「南京大虐殺、(中国は)真実かも検証できていない」
http://www.sankei.com/politics/news/151101/plt1511010021-n1.html

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「ユネスコ拠出を検証」…「南京」登録で稲田氏
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20151101-OYT1T50028.html?from=ytop_main3

2015年11月01日 14時43分
 自民党の稲田政調会長は31日、札幌市内で講演し、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)が「南京大虐殺の文書」を世界記憶遺産に登録したことについて、「審査基準が不明確だ。ルール作りに日本人が入って、ユネスコへの拠出金の支払いを含めて検証し直す必要がある」と指摘した。

 「南京軍事法廷がいかにいいかげんな裁判だったか、よく分かっている」とも語った

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かなり強く言い切っていることに注目している。

もちろん、自民党内で、この問題で稲田朋美議員ほど、はっきり言えそうな議員は見当たらない。

稲田朋美議員の抜擢を揶揄している自民党議員の中で、歴史認識問題を直視し、真っ正面から中韓の外交攻勢に向き合おうとする議員は何人いるのであろうか?

次世代の党の議員ならともかく、大東亜戦争の真珠湾攻撃そしてミッドウエー海戦での山本五十六の如く、離れた安全なところで、部下と将棋を指しながら戦況の推移を眺めている議員ばかりではないかと、思えてならないのだ。

それゆえ、稲田朋美議員を何としても押し上げるべく、出稿せざるを得ないのだ。

真正保守層、特に保守系言論人は、稲田朋美議員のここ最近の発言を歓迎するに違いない。
多くの保守系活動家は言いにくいことをはっきり言っていると絶賛しているに違いない。

ただ、一方で、支援する保守系団体側において、左翼勢力や中韓と対抗するにふさわしい歴史研究が進んでいるのであろうか?という懸念がある。
安倍談話は、その状況で、限界レベルでのレトリック技術を駆使しつつ、倍返し的に切り抜けたという認識だ。

日中韓の首脳会議でも安倍首相は、歴代首相と比較し、はっきり反論していることは注目されるべきことだ。

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http://www.sankei.com/politics/news/151101/plt1511010029-n1.html

会談の冒頭、李氏は「協力は歴史など敏感な問題に善処する上に成り立つ。こんなに近い国であっても、一部の国はいまだに深い理解が成り立っていない」と名指しを避けながらも日本を批判した。これに対し、安倍首相は「特定の過去ばかり焦点を当てる姿勢は生産的ではない」と反論。その上で「日韓、日中には協力と発展の歴史がある。日中韓協力の前向きな歴史をさらに紡ぎたい」と未来志向の必要性を強調した。

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首相がこう言ってくれるお蔭で、我々も民間人として、事あるごとに、日本に居る、中国人、韓国人に対し、やり込める機会が増えそうである。
狙い目は、もちろん、中韓の在日大使館関係者諸氏となろう―

姦国の大使館関係者に対しては、「オタクの国の大統領は慰安婦になりたくて、なりたくて、事あるごとにそういう話題を持ち出すでしょうか?」何度でも皮肉ってやりたいところである。

そういう意味で、(稲田朋美の後援会長)渡部昇一、(近現代史歴史研究の実力者)藤岡信勝が歴史研究に協力すると宣言した意味は大きい。稲田朋美議員は、最強の援軍を言論界に得ているのだ。

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http://www.sankei.com/politics/news/151023/plt1510230022-n1.html

「ユネスコ分担金を停止し、広報活動費に」 「『南京大虐殺』の歴史捏造を正す国民会議」が安倍晋三首相に要請

国連教育科学文化機関(ユネスコ)記憶遺産に中国が申請した「南京大虐殺文書」が登録されたことを受け、有識者有志が結成した「『南京大虐殺』の歴史捏造(ねつぞう)を正す国民会議」(議長、渡部昇一上智大名誉教授)が23日午前、都内で記者会見し、国際社会に対し正しい事実を早急に広報するよう求める安倍晋三首相宛ての要請状を発表した。

 要請状では、「南京」登録について「歴史的事実に基づいておらず、中国の政治的宣伝に乗せられた決定だ」と強調。その上で、ユネスコへの分担金拠出を停止し、その予算を「南京」の研究や広報活動に使うべきだと提案した。また、同会議の研究者による南京事件検証資料の提供など政府に協力すると表明した。

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もう、北岡伸一のような人物の出る幕はなくなるのである。

「安倍首相に近い」学者北岡伸一を信用するな 新たな歴史戦に備えよ
http://nihonnococoro.at.webry.info/201510/article_12.html

それでも、拙ブログは、稲田朋美議員に首相になれ!、頑張れ!と応援する、我々一人一人が、歴史研究者の尖兵となることを推奨してきた。

そうすると、当然

ネット活動家なら、たとえば、あなたがブロガーだとして、
たとえば、あなたがツイッター活動家だったとして
最低1カ月間、稲田朋美ネタで引っ張れるだろうか?、歴史認識ネタで引っ張れるだろうか?

という活動上の課題が発生する。

なぜなら、稲田朋美議員が首相になるためには、政治的リスクが極めて高い歴史認識事案に政治的に勝利し、それによって保守層に評価され、自民党総裁選を勝ち抜かなくてはならないからだ。そして、困ったことに、おそらく、歴史認識事案は、選挙戦で有利な事案とはならない関係で(歴史認識問題の処理に熱心だった次世代の党がボロ負けした、前回衆議院選挙結果で証明済み?)、稲田朋美支持派は傍観すべきではないと考えるからだ。

ちなみに、拙ブログは、田母神候補都知事選出馬の際、ほぼ1カ月近く、田母神ネタでやったことがある。
とにかく、苦しかったというのが実感としてある。

つまり、たとえ支援者、支持者だとして、それだけの覚悟、気力を以てして、何としても首相にしたい人物なのだろうか?
ということである。

第二次安倍内閣については、第一次安倍内閣での辞任の経緯があって、保守層は、安倍晋三にもう一度頑張ってもらおう、安倍晋三を何としても守ろう、と一致結束した雰囲気があった。

第二次安倍内閣の第一声は、日本を取り戻し、アベノミクスを成功させるだったはずだ。
そして、国内経済的には、景気はゆるやかではあるものの回復局面に移行しつつある。

そういう前提で考えてみて、4つの疑問が発生する。

①稲田朋美議員は、国家を富まし、国民を幸せにする議員なのだろうか?
②稲田朋美議員は、将来的に政策として実現したいことをはっきりとメッセージとして発信してきたのであろうか?
③稲田朋美議員には、何を差し置いても、自己犠牲を厭わない方なのであろうか?
④稲田朋美議員には、第二次安倍内閣で安倍首相が評価されるように、一種の人徳が備わっているのであろうか?

稲田朋美議員と対立する議員はもっと難題をふっかけようとして眺めているだろう。

私は、自民党が野党時代の、鋭い質問を民主党閣僚に浴びせた、彼らを怯えさせた、稲田朋美議員しか知らない。

・「稲田朋美先生 あなたは首相の器だ!」
http://nihonnococoro.at.webry.info/201005/article_19.html

あの時代の稲田朋美議員は輝いていた。今も輝いているとは思うが。また、経験的に言えることではあるが、批判する側は楽な立場である。

さて、冒頭で紹介した、歴史認識事案、稲田朋美議員としては、使命感を持ってやりたいネタであろうが、選挙戦略的には、必ずしも得する事案ではない。

正論ばかり語る人が、遠ざけられ、人物評価的に損するのは、世の常であるからだ。野球界の例で示そう。
かつて、読売巨人軍の広岡達朗という名遊撃手がいた。正論的スタンスで歴史認識問題を語る、稲田朋美のイメージは、それに近い。

広岡達朗
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BA%83%E5%B2%A1%E9%81%94%E6%9C%97

広岡達朗は、選手としてだけでなく、監督としても、そして解説者としても辛口でかっこいい方だった。広岡達朗の書いた本を読んでいただきたい。プロ野球選手だとは思えない、ビジネス書レベルの立派な本を何冊も書いている。野村監督の本ばかり有名だが、内容的には広岡達朗の本の方が密度が濃いのだ。
そういう輝かしい広岡達朗も、古巣の巨人時代、最後は干され、現役引退後、孤立を余儀なくされた時期があった。

稲田朋美議員が、そういう時代を迎える、とは思いたくない…

ただ、稀代の名宰相安倍晋三には、第一次安倍内閣を辞任して数年間、苦渋の時代を乗り越え、何とか生き抜き、現在があることを否定する人はいまい。

人は、受けた試練を乗り越えて、成長するのである。

そういう意味で、稲田朋美議員は、今が試練の時かもしれない。
確かに、今の担務に不満はあるだろう。

私は、自民党として、歴史認識問題でいい加減な対応をして欲しいとは言っていない。稲田朋美議員だけが突出して対応させられ、他の自民党議員がダンマリを決め込む中で、稲田朋美議員だけに、政治的リスクを負わせていいのだろうか?という視点で、眺めつつ書いている。

一方で、稲田朋美議員については、こういう噂もある。

若手ヤジ将軍の常連と書かれている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A8%B2%E7%94%B0%E6%9C%8B%E7%BE%8E#.E9.A6.96.E7.9B.B8.E5.B0.B1.E4.BB.BB.E3.81.B8.E3.81.AE.E6.84.8F.E6.AC.B2

高市早苗は
http://www.nikaidou.com/archives/72418

訪米講演、歴史戦を放棄した対米屈服と屈辱
http://nipponism.net/wordpress/?p=31803

訪米講演は、デビュー戦であるので、まずはお手柔らかにと、言いたい部分はあるだろう。

ただ、この種の抗議活動をしている団体の陳情をどう扱うか、という問題はある。
山谷えりこ議員は、意外な対応をした、すなわち、陳情書を受け取ったと記憶している。

この種の事案、陳情書の受け取りで揉めることがある。私が思うに、西村修平氏をひょっとすると無視してきたたことがこういう批判の伏線にあるかもしれないと思っている。

この辺が、頭が痛いところではある。

また、事務所の雰囲気について、悪評をばら撒く言論人もいるようだ。その人は、過去に裏切られたことを根に持っていた。その人は、南京世界記憶遺産登録問題に係わる、ある事実を暴露した。稲田政調会長に波及することを企んでいたかもしれない?

一応、中山成彬先生は、外務省にユネスコを担当させるな!と言って下さってはいる。

【日いづる国より】中山成彬、ユネスコ対策は外務省に任せられない!
http://blog.goo.ne.jp/bellavoce3594/e/9dce0d524abf317f2b05ab5b9fa884f4

これは、稲田朋美議員への援護射撃的意味合いが込められているかもしれない。

一方で、写真映りをかなり気にしているとする噂もあった。

従って、首相になるには、こういう雑多なことも考慮しなくてはならない。

なぜなら、(身内の近いところで)敵をつくることは、政治家として敗北を意味するからだ。

話が長くなってしまった。申し訳ない。
最初は、この四分の一くらいの量で出稿する予定だったのだが、後から後から情報が増え、昨日の夕方からさらに書き増し、こんな量に膨れ上がってしまった。


ここで、私自身の評価を率直に書く。

私は、稲田朋美議員支持派である。その事は間違いない。
それゆえ、拙ブログは、歴史学的視点?を考慮に入れたテーマで時々出稿しているのだ。

ただ、克服していただきたいことがある。首相になって実現したいことがはっきりしないこと、(身内に近いところで)足をひっぱりたがる人たちの存在をなんとか克服して欲しいと思っている。

首相になるためには、他の女性議員との協調関係は欠かせない。

たとえば、(当選回数で先行する)高市早苗議員あたりは、稲田朋美議員が万が一、体調不良等で業務遂行に支障をきたした場合において、有力な代役となりえるだろう。その高市早苗議員は、その昔ほど気負わず?安定感ある、イメージ・雰囲気づくりを心掛けているようである。少なくとも私のイメージはそうだ。事務所の方々も健気な雰囲気だ。少なくとも、変な刺々しさはない。事務所に電話した際の微妙な雰囲気で、なんとなく察するものが、時としてあるのだ。稲田議員は、その性格ゆえ、事務所の人と仲良くやれているのだろうか、と心配しているのだ。

高市早苗議員は、総務大臣として、携帯電話料金の引き下げを主導している。たぶん、消費税増税に伴う、家計圧迫を回避する有力策として、高市議員が首相に直言し首相が方針を示したことで担当している事案なのだろう。また、総務大臣としての切り札は、NHK解体(受信料負担軽減による可処分所得増)などなど、手札に事欠かない。

それにしてもいいタイミングで評価が上がる事案を得たものだ。今の高市早苗議員には運も味方しているようだ。

対して、稲田朋美議員は、苦労する割りに知名度が上がりにくく、政治的リスクが大きい、歴史認識問題中心である。
稲田朋美議員は、内閣人事局設置でも実績を挙げたことが知られているが、これについて、官僚側から恨みを買っている可能性はあるかもしれない。

すなわち、現時点で、高市早苗議員と稲田朋美議員が仮に、自民党総裁選で一騎打ちした場合、高市早苗議員の方が、当選回数の点において、もしかすると知名度の点で(携帯電話料金引き下げ事案の影響)、選挙戦略的に有利な状況にあるかもしれない、と予測するのである。

これは予測である。
そして私見である。
稲田朋美ファンの保守層の方、どうか怒らないでいただきたい。

それゆえ、稲田朋美議員は焦り急ぐ必要はないように思うのだ。

どういうことかというと、(議員当選回数で先行する)高市早苗議員が現在は一歩リードしていると仮定し、その状況で安倍首相が再三にわたって、女性の活用を主張する中で、先行して要職に就く。

すなわち、能力的に、官房長官というポストが考えられる。彼女なら務まりそうな気がする。というか、誰か女性議員が官房長官ポストを立派にこなした実績をつくっておいて、そのうえで、女性首相候補を用意した方が、世論対策的に無難ではないかとー

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森山真弓議員は、第一次海部内閣時代、官房長官だった。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A3%AE%E5%B1%B1%E7%9C%9E%E5%BC%93
1989年 (平成元年)- 内閣官房長官(女性初)

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その状況で、高市早苗議員は一旦引き?、あるいは高市早苗議員も首相候補にふさわしいとみなされれば、自民党内で協議するなりして一本化し、調整等で残った方を総裁候補とするのである。
つまり、高市早苗議員は、自民党の女性活用枠拡大に対する、党内の「やっかみ」を先行して引き受けるのである。

このシナリオなら、ライバル高市早苗議員も異存はあるまい。

同時に、稲田朋美議員は、より知名度の高い、注目される、国政選挙を意識したポストに配置し、総裁戦出馬の足がかりを得る、と読む。

率直に言うと、外務大臣、文部科学大臣、法務大臣あたりが、ふさわしいと思う。実際、安倍首相は、文科相ポストを用意したとの産経報道もあった。

私の心配は、優秀で勝ち気で、真摯で頑固な人である関係で、対抗心をむき出しにし、それが災いし、首相の座が遠のくことだ。広岡達朗という名遊撃手と重なって見えるものがあるのだ。

そして、仮に、稲田朋美議員が最終的に首相になるにせよ、確実に首相の座を射止めるには、別の有能な女性議員が官房長官クラスのポストを先行してこなす実績をつくるなど、別の誰かが(やっかみという)弾除けを引き受ける必要を痛感していることを再度指摘し、本稿を終える。

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