一国の総理大臣だという自覚があるならもっとましな字を書け!
野田総理大臣の書を新聞で拝見し、なんという字だと私は思った。
野田総理大臣については、松下政経塾出身者で、選挙の度に、書いているはずでなので、下手ではないと思っていたが、新聞掲載された書を見ると、技術云々を通り越して、書としての体裁をなしていない気がする。
一字毎に解説を試みると
正…力が入りすぎ
心…力が入らなさすぎ
誠…形だけ整えばあとはどうでも良いという書き方
意…いやいや手を動かしただけという書き方
全体を総評すると、とにかく書けばいいという思いで書いた、中学生の宿題程度の書である。
私は、書道の師範ではないが、この私のレベルで見ても、この字は明らかに、変な字なのである。
これでは、展示されている歴代の他の総理大臣に対し失礼であろう。
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http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120213-OYT1T00297.htm
首相の書、伊藤公資料館に…市民「言葉虚しい」
伊藤公資料館に贈られた野田首相の書 歴代首相の書を収集している山口県光市束荷の伊藤公資料館に11日、野田佳彦首相の直筆の書が寄贈され、一般公開が始まった。
3月11日まで。
贈られた色紙には、野田首相が所信表明演説の中で述べた「正心誠意」の4文字がしたためられている。市は地元選出の平岡秀夫・衆院議員を通じて、首相に依頼していた。
贈呈式で平岡議員は「書には首相の万感の思いが込められている。政治が正しい道に行くよう、皆さんにも関心を持っていただきたい」とあいさつし、市川煕市長に色紙を手渡した。
観覧に訪れた同市の男性(68)は「書は人柄を感じさせるが、約束したことが実行されない今の政治を見ていると、正心誠意の言葉が少しむなしく感じる」と話していた。
資料館は歴代34人の首相の書を所蔵。このうち、野田首相を含む12人の書が、この日開幕した特別展「伊藤博文総理の書」で展示されている。
入館料は一般440円、高校・大学生330円、小中学生220円。問い合わせは同館(0820・48・1623)へ。
(2012年2月13日15時06分 読売新聞)
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さて、私は、選挙事務所を訪問した際に、政治家の書を眺めることを楽しみにしている。
印象的なのは、なんと言っても、石原慎太郎東京都知事の書である。画家を志した方だけあって、実に芸術的な字である。
谷垣総裁は、ユーモラスな字でいい字を書く。が、時に貧相な字を書かれるようだ。時折、演説でポカをやってしまうのと類似点がある。
小渕元首相の字はなかなかの知性とバランスを感じさせる字である。さすがだと思う。
麻生太郎元首相の書は、力強さと明るい人柄が伝わってくる書である。達筆である。少なくともマスコミが漢字の読み違いで馬鹿にしていい人の字ではない。
伊吹議員の書は、ほれぼれするような書きぶりである。
次に、鳩山元首相の字を見てほしい。
友が踊っているような気がするのだ。だから、友愛なのだろうか?
菅元首相の字はどうだろうか?
なんとなく、幼稚さと奇を衒った書き方が鼻につく字である。
共産党の志位委員長の字は、感情の起伏がまったく感じられない。唯物史観論者らしい字だと言える。社民党の福島党首の字は、書道そのものを否定した字だと言ってよい。日本の文化すべてが嫌いなのだろう。
江田五月議員の書は、形は良いがしまりがない。政策通でないことが書からも伺える。
最後に、
字は、潜在的な心理状態を示す。
ビジネス経験上言えることは、小心者は小心者らしい字を書くし、心が病んでいる人はなんとなく不吉な字を書くものだ。
だから、政治家の書は、じっくり見るに限るのだ。
この記事へのコメント
ここまで下手だとは思いませんでした。
麻生は上手いなー。
画像差し替えにて対応します。小渕さん、粋な字を書かれますね。