マスコミはオウム事件の本質から国民の目を遠ざけようとしている!?

オウム関係の裁判がほぼ終結した。

関連するニュースを3つ並べてみて、どうも気になることがあるので、3つの記事を比較しながら述べさせていただく。


・ケース1
すべてを知っていた検事が国家安全保障上の法の不備を一言も語らない疑問

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http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111121-OYT1T01448.htm?from=top

国家転覆ありえた…サリン70t・自動小銃千丁

 オウム真理教の被告189人のうち、最後に残った元幹部・遠藤誠一被告(51)に対し、最高裁が21日、死刑判決を言い渡し、一連の事件の裁判が終わった。

 これを受け、東京地検次席検事として捜査を指揮した甲斐中辰夫・元最高裁判事(71)がインタビューに応じ、早期摘発の機会を生かせなかった教訓や、教団が企てた、70トンものサリンや1000丁の自動小銃を使用する「首都制圧計画」が食い止められた経緯を、次のように語った。

 読売新聞は1995年1月1日の朝刊1面で、「山梨県上九一色村(当時)でサリン残留物を検出」というスクープ記事を掲載した。記事で前年に起きた松本サリン事件とオウム真理教との関連が初めて示唆され、教団は慌てふためいた。サリン製造プラントだった教団の施設「第7サティアン」が宗教施設であるように装うため、その一部を自らの手で取り壊し、サリンの製造は中止された。

 教団は、自分の手で製造した70トンものサリンを霞が関や皇居に空中散布して大量殺人を実行し、混乱に乗じて自動小銃を持った信者が首都を制圧するという国家転覆計画を企てていた。

 記事が出たのは、教団がまさにサリンの量産に乗り出す直前のタイミングだった。この報道によって、教団のサリン量産と国家転覆計画は頓挫したと言ってよい。読売新聞は報道の報復として、自分たちの会社にサリンをまかれる可能性もあったわけで、勇気が必要だったと思う。おかげで多くの人々の命が救われた。

 今、そんな計画を聞いても荒唐無稽な印象を受けるかもしれないが、教団は実際、サリン散布のためにヘリコプターを購入していたし、自動小銃の試作品もでき、信者らの訓練もしていた。計画が実行されていれば、三日天下くらいは取られていたかもしれない。

(2011年11月22日03時02分 読売新聞)

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この記事は、検事の立場ですべてを知る立場にあった人の取材記事である。当然、法の不備も理解しているはずだ。だが、その点にはふれないでまとめている。
あえて、体験談を披露した形をとっている。
しかし、よくよく読んでいくと体験談で済まされる次元の話だろうか?
読売は、国民に、国家反逆罪の必要性や、外患罪・破防法・内乱罪に関する法手続のあり方について気づかれたくないので、この程度のお茶を濁す記事にしているのだろうか?という疑問が残る。



・ケース2
内戦状態となった場合の包括的な視点での法体系の不備や迅速な法の適用問題(捜査、逮捕、処罰)の強化の必要性をぼかして書く疑問

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http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111122/trl11112203010000-n1.htm

オウム裁判終結 テロの備えは不十分だ 法相は速やかに刑の執行を
2011.11.22 02:51 [主張]

 16年余の長きにわたったオウム真理教幹部らに対する刑事裁判が、事実上終結した。平成7年の地下鉄サリンなどの無差別テロ事件を繰り広げた教団幹部のうち、死刑確定は13人を数える。

 一連の犯行は、カルト集団が国家の転覆を図った未曽有の凶悪犯罪だった。裁判に一応の区切りがついたいま、改めて犠牲者の冥福を祈り、こうした事件を二度と起こさせてはならない。

 警察庁の片桐裕長官は「大規模な組織的テロ事件を未然に防げなかったことは、最大の教訓だ」と語った。同様の悲劇を繰り返さない対策こそ、強く求められる。

 ≪手薄な重要施設の警備≫

 地下鉄サリン事件を受け、警察庁は9都道府県警にNBC(核・生物・化学)テロ対応専門部隊を設置した。12年以降、各都道府県警は陸上自衛隊や消防と、対テロの共同訓練を行っている。

 だが、大がかりなテロにいかに対処するかという根本的課題は放置されている。テロが懸念される対象は、カルト教団にとどまらないからだ。

 米中枢同時テロの例を引くまでもなく、日本も不安定な中東や東アジア情勢を背景とする国際テロの標的となっていることを忘れてはなるまい。

 例えば、領空警備に際して武器使用は正当防衛、緊急避難に限られている。このため、実効ある対応は困難で、米中枢同時テロのように、ハイジャックされた旅客機が突入してくるような事態にはなすすべがない。

 自公政権時代にハイジャック機対応も含めた領空警備の見直しが検討されたこともあるが、実現しなかった。「想定外」を考えようとしないのである。

 自民党が最近、自衛隊の本来任務に原子力発電所警備を加える提言をまとめるなどの動きもあるが、現状では重要施設警備が手薄であることを示している。

 テロ事件を未然に防ぐためには、情報収集が欠かせない。組織の中での告発や、捜査協力によって共犯者の刑を軽減するなどの司法取引や通信傍受、おとり捜査などを導入できるよう、法の整備も検討すべきだ。

 オウム真理教に対しては、政府が破壊活動防止法(破防法)に基づく「解散指定」を請求した。だが9年1月、識者らからなる公安審査委員会は請求を棄却した。

 無差別大量殺人を実行した団体を解散させることもできない国が、正常といえるだろうか。請求棄却を受けて11年に成立した「無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律」では立ち入り検査などの権限はあるが、解散を命じることはできない。

 それにしても、16年の歳月は長すぎた。

 教祖の麻原彰晃(本名・松本智津夫)死刑囚の1審は、8年4月の初公判から、257回の公判と7年10カ月を要して、死刑を言い渡した。次々と証人を呼んで公判を長引かせた1審弁護団の法廷戦術は、許し難かった。

 ≪なお残るカルトの温床≫

 麻原死刑囚に対して、1審判決は「救済の名の下に日本を支配しようとした犯行で、極限ともいうべき非難に値する」と断じた。

 共犯者の刑が未確定のまま死刑が執行された例はほとんどなかった。だが、共犯者のすべての判決が確定したいま、刑の執行を妨げるものはなくなった。

 まず、平岡秀夫法相は「事件の首謀者」である麻原死刑囚の刑を速やかに執行すべきだ。しかし、9月の就任時に「国際社会の(死刑)廃止の流れや国民感情を検討して考える。考えている間は当然判断できない」と語った平岡氏は執行を見送り続けている。法相の職責が放棄されたままでは、法の下の正義は守られない。

 一連の公判では、多くの青年がカルト宗教に精神をからめ捕られる過程が明らかにされた。「解脱」や「修行」といった言葉に操られ、洗脳された彼らは決して特殊な存在ではない。

 東日本大震災の被害や不況による失業者の増加など、心に隙間を生む不安要素は増す一方だ。若者が夢を持って生きられる社会をつくっていかねばならない。

 オウムの後継団体、「アレフ」と「ひかりの輪」には1500人の信者がおり、一連の事件を知らない若い層が多いという。指名手配されている3人の容疑者も逃走中だ。裁判は終結したが、事件は終わっていない。

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内容的にはポイントと押さえて書かれている。正論だと思うが、奥歯にものが挟まった書きぶりがどうも気になる。何かに遠慮して書いているとしか思えないのだ。
この記事を読み2つの疑問を持った。
それは、
①政府が行った「破防法に基づく解散指定」請求を棄却した「公安審査委員会」は本当に識者と言えるのかという疑問
②破防法適用レベルかそれ以上の事案であるのに、解散命令に関する記述は示唆した程度であり、包括的な視点で法体系の不備や迅速な法の適用を明確に指摘していないこと
である。
この事件は、国家乗っ取りのための破壊工作であり、その一部の工作が実行され死傷者が多数発生していたのであるから、そういう危機意識を持って書いてほしかった。
マスコミや政界に、スパイ工作活動している者、間接的に彼らを支援していた者がいることを日本人に気づかせないために、このような誘導記事を書いているのであろうか?
そもそも法の不備に気づいているならもっとはっきり書くべきだ。




・ケース3
いつまでたっても何もわからないと愚問を発する疑問

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http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111121/trl11112113140006-n1.htm

「オウム事件は終わらない」 サリン事件被害者「なぜ子供が死ななくてはならなかったのか」
2011.11.21 13:12

教団をめぐる一連の事件の裁判が終結し会見する高橋シズエさん(左から2人目)=11月21日午前、東京・霞ヶ関の司法記者クラブ(矢島康弘撮影)
 元オウム真理教幹部遠藤誠一被告(51)の上告が棄却され、教団による事件の一連の裁判が事実上全て終結した21日、地下鉄サリン事件と松本サリン事件の遺族や被害者は「オウム事件は終わらない」とするコメントをそれぞれ発表した。

 松本サリン事件で子供を亡くした遺族は「長い、長い裁判だった。傍聴を重ねても、真実は闇の中。なぜ子供が死ななくてはならなかったのかが知りたくて通い続けたが、募るのはむなしさばかり」とやりきれなさをにじませ「事件をどうか忘れないで」と結んだ。

 地下鉄サリン事件の被害者で、事件の影響から今も精神科に通院している40代の女性は「16年たっても何でこんな目に遭わなきゃいけないのか」と怒りをあらわにし、50代の男性は「国としてサリン被害者の健康面の支援を要望する」と訴えた。

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彼らがどういう装備でどういう体制で何をしようとしたのかがわかっているのに、この記事は、いつまでたっても何もわからず、なぜ死ななくてはならないのか?という初歩的な記事で愚民を騙し攪乱しようとする意図が見え隠れしている。
実際にサリンを製造し、サリン70トンでヘリコプターで首都圏散布し、自動小銃1000丁で破壊活動を省庁型組織により国家転覆を実行しようとしていたことは明らかであるので、まだわからないなどと書いて国民のの関心を本質からそらそうとしているのであろう。
本当に必要なことは「忘れないこと、健康支援」という被害者個人の次元のことではなく、国家的視点に立った再発防止と関係機関の体制整備であり、その延長線上に被害者の救護や支援措置が位置づけられるべきなのだ。
この記者は、国家反逆罪の必要性などを日本人に気づかせないために、こういう手の込んだ記事を書いているのであろうか。




最後に、この事件の本質的問題として認識しなければならないのは、職務上担当した公務員個人の体験談でも被害者の感情論でもない。

これは、国家安全保障上の問題なのだ。

具体的には、

・内戦に備えた体制、機材整備(内戦状態を想定)
・法体系上の不備の解消
・国家反逆罪、スパイ防止法の法制化
・外患罪、破防法、内乱罪などの現行法の不備の解消(破防法の適用手続き含む)
・団体解散命令実施の法的根拠の複線化(破防法で解散命令できない場合に備えて他の法律で解散命令を出す余地を残すという意味)
・上記に関連し、内戦状態において、自衛隊や警察が迅速に活動(法の適用)できるための法的根拠の整備
・国事犯の刑の確実な執行
・被害者の救護、健康支援の充実

となる。

繰り返しとなるが、
本質から目をそらす意図で書かれた記事に騙されてはならない。

この記事へのコメント

coffee
2011年11月22日 22:34
オウムは北朝鮮の影響も受けていたので、日本を滅ぼす演習をしたかったのでしょう。
スパイ防止法の制定など、最低限の法整備もしていない日本はどうかしています。
Shirasu J
2011年11月22日 23:21
本当にどうかしてます。日本は。

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