美しい国への旅立ち

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zoom RSS 言論人たちは戦前と同じ過ちを繰り返しているかもしれない?

<<   作成日時 : 2016/01/12 06:48   >>

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本稿は、倉山満の「大間違いの大東亜戦争」を素材に、戦前の言論人たちがしでかした扇動行為、そのことに起因する安全保障・外交政策上の失敗について、例示することを目的に出稿した。

また、本稿で定義する、言論人とは、新聞記者、専門性を以て新聞・雑誌に寄稿する研究者・評論家・フリージャーナリスト、専門的観点から動画・メルマガ配信する研究者等を指す。

倉山満の歴史本は、どれも異色の視点から書かれている。そのことによって、批判があることは承知している。だが、シナリオとしてみれば、通説みたいなもの、すなわち歴史参考書に書かれているものよりは、辻褄が合っているような気がする。
渡部昇一の近現代史の本もいろいろ読んだが、あの渡部昇一でさえ曖昧に書いていることを、倉山満が各国の外交史家の本を読み比べて書いていることについて、私は評価すべきであるとのスタンスである。

倉山満という名前を聞いて、アレルギー反応を示す保守層は多いと思う。私もそうなりそうな部分はある。彼は若い。若いが故に、勢い余って暴走気味で書いている部分はある。だが、私は、戦後、保守系言論人が切り込めていなかった、近現代史の部分について、各国の外交史を参照し、肝心な部分について合理的冷徹さを以て書いている、とみている。

気にいらない部分はあるだろう。だが、清濁併せ呑む価値判断を持てば、納得できる点は見つかるはずだ。

しかし、こう書いても、その視点を知らず、きちんと読まず、批判している保守層が多いことに私は気づいている。

安倍談話も日韓合意文書もそうだ。肝心な文書を読まずして、読み込まずして、批判するのは、愛国者としてすべき作法ではない。それだけは言える。

安倍談話、日韓合意について、その行方を心配されるのであれば、まずは、政府HPにて、原文にてお読みいただきたい。マスコミ文書は脚色が多すぎ、誤解の元になるだけである。

捏造慰安婦日韓最終合意 産経報道がもたらしたもの
http://nihonnococoro.at.webry.info/201601/article_3.html

拙ブログ管理人は、公開情報から読み取る方なので、問題事案であればあるほど政府文書を読む。

そのうえで、論争の機会あれば、その相手に対し、原文を読んだか、何回読まれたか、お尋ねになるのがいいだろう。
私の経験では、安倍談話も日韓合意も、最低3回読まなければ、良い物か悪い物か判断付きかねる文書だと認識している関係で、何回読んだのか、尋ねることは、論争上極めて有効であると思う。

それでは、倉山満の本について、目次等、全体像を紹介した後、「戦前の言論人たちの扇動によってもたらされた事案」の数々について、例示させていただく。


―――――――――――――――――

大間違いの大東亜戦争

目次

世界最強の帝国陸海軍が負けるはずがなかった!真珠湾より先に攻める場所があった!!対英関係がわからなければ、戦前の日本は理解できない!!「強い」アメリカに「弱い」日本が挑んだという歴史観は的外れ!日本はソ連と中国、そしてイギリスの片手間にアメリカと戦い始めた!英霊たちを死に追いやった、真の敵を弾劾する!!“太平洋戦争への道”史観を全否定!!

はじめに
第一章 大日本帝国にケンカを売れる国はなかった!
第一節 「太平洋戦争」という名前がすでに間違っている
第二節 「弱い日本が強いアメリカに挑んだ」のではない
第三節 片手間に戦う日本
第四節 常に及び腰のアメリカ
第五節 真珠湾攻撃は天下の愚策だった
第六節 アメリカの大嘘にだまされるな
第七節 世界を不幸にした狂人ウィルソン

第ニ章 日英同盟廃棄が世界を危機に落とし込んだ
第一節 中華民国は「中国」どころか「国」ではなかった
第二節 イギリスにとってワシントン体制は悪夢そのものだった
第三節 グダグダ政治が日本とイギリスを不幸にした
第四節 中華ナショナリズムの暴走
第五節 ロンドン会議で秩序を守った帝国主義者のリアリズム

第三章 バカが招いた外交敗北―満州事変から国連脱退
第一節 満州事変はイギリスにとって最悪のときに起こった
第二節 東京の混乱と現地の暴走
第三節 外交勝利直後の倒閣
第四節 軍事的勝利を外国的勝利につなげた上海事変
第五節 史上最悪の外務大臣内田康哉と松岡洋右の苦悩
第六節 熱河作戦から国連脱退へ

第四章 第二次世界大戦の実像―支那事変からミュンヘン会談
第一節 チェンバレンが投げた命綱
第二節 憲政の常道を失い、増税無限サイクルに陥った日本
第三節 切り札宇垣を潰した政治の迷走
第四節 帝国を支えきれなくなったイギリス
第五節 近衛文麿が煽った支那事変
第六節 切り札宇垣の復活と敗北
第七節 ミュンヘン会談のチェンバレン
第八節 現状維持勢力のあがき

第五章 日本を実体化させた「英米一体」
第一節 絵に描いた餅だったユーラシア同盟
第二節 チャーチルとチェンバレンの思惑
第三節 独ソ戦の誤算
第四節 万全だった日本の「北守」
第五節 ABCD包囲陣の実態

第六章 日英戦争としての大東亜戦争
第一節 土壇場で逃げた近衛文麿、真面目すぎた東條英機
第二節 世紀の愚将、山本五十六
第三節 日泰問題と大東亜共栄圏
第四節 大東亜戦争は支那事変の延長の日英戦だった
第五節 イギリスが恐れたインパール作戦
第六節 英仏の明暗を分けたノルマンディー作戦
おわりに


裏表紙

はっきりいいます。かの大戦を「太平洋戦争」という名称で呼ぶことは大きな間違いです。
また、持たざる国、非力な日本が大国アメリカに無謀な戦争を仕掛けたという「太平洋戦争への道」史観というのも間違っています。
正しくいえば、日本は世界最強の帝国陸海軍を持ちながら、民主政治を行いつつ政争に明け暮れ、全く思想の違う相手と同盟し、利害が一致する相手と抗戦を始め、どうでもいいところまで攻めて、勝ちまくって、最後に負けたのです。


―――――――――――――――――


●日米外交史家のレベルの低さの問題


34〜35頁

情けないのは、無理やり宣戦布告を届けようとしたとか、届けられなかった日本が悪いなどという実にくだらない議論ばかりしている日本の外交官と日米外交史家です。
どれだけくだらないか。対米開戦の電報は長いので十三分割になっていました。アメリカ人は一枚目を解読して「これは宣戦布告だな」とわかったと言います。ところが、当時の日本の外交官も今の外交史家もそれがわからないのです。しかも「『大至急』」の文字が書いてなかったじゃないかと言う。
「大至急」というのは今でも外務省で使われています。書類にその判がついていると大使が寝ていても起こして届けなければなりません。ある外交官が書いた暴露本によると、いかに人を人とも思わない大使であっても「大至急」の判を押すときだけは周囲の殺気を感じると言います。
ですから、外交文書を見ると、「至急」と「大至急」が並んで押してあるものがたくさんあります。「至急」は「とりあえず急げ」。「急げと他の役所は言ってるぞ」という意味で、「大至急」は「本当に急げ」という意味です。宣戦布告の電報に「大至急」の文字があったとかなかったとか今さらあげつらっていること
自体、いかにセンスがない人たちが外交官をやっていたかということです。ついでに言うと、学界で「大至急の判子がなかったぞ」などと声高に主張しているのが東海大学教授などを務めた井口武夫氏で、彼の父親はまさに宣戦布告書を渡し遅れた井口貞夫です。井口教授の生涯を賭けた主張は、「父親の務めていた駐米大使館の誰にも落ち度はない。悪いのは戦争を起した軍部と、手続きに不手際があった東郷茂徳外務大臣以下外務本省だ」です。もう勝手にやってくれとしか言えません。
アメリカ派(アメリカンスクール)の外交官は戦前からダメでしたが、マッカーサーがやってきてから外務省はアメリカとの交渉しかしなくなり、ますます人材が劣化しました。田中角栄以降チャイナスクールが台頭してからは基本的にアメリカンとチャイナしかおらず、その他にコリアン(スクール)がソコソコ威張っているのが今の外務省の現状です。
明治以来、一番優秀な外交官はヨーロピアンでした。


36〜37頁

アメリカの「だまち討ち」論を鵜呑みにしてまともな反論ができない日米外交史家も本当にレベルが低い、私は昭和初期の研究者として、この二つの世界大戦の時代に関しては、日本史研究者、中国史研究者、アメリカ史研究者、ロシア史研究者、イギリス史研究者、ドイツ史研究者の書いた日本語の本は一応あらかた読みましたが、一番レベルが低いのが日本史研究者で、次がアメリカ史研究者です。逆に、同じ日本人研究者の中でも断トツで優秀なのがイギリス史研究者です。



●言論人による扇動の問題


78〜79頁

この時点で本当に日本にとて有害だったのは英米ではなく、北一輝ら民間右翼をはじめとして「英米一体論」と「統帥権干犯問題」を煽った連中です。大前提としてこのころまでの大日本帝国は滅びるはずのない国でした。英米協調か米英協調かという対立が外務省の中にあるとき、石井菊次郎が正論中の正論を言っています。「英米は仮想敵国に等しいような敵対関係にある。結局アジア太平洋で日本の言う事を聞かなければどうにもならないのだから、いずれ両方が擦り寄ってくる。そのときに日本は両方と仲良くすればいい」。それを正反対にも「英米一体で敵だ」と煽り、統帥権干犯問題を煽りまくり、ソ連のことがすっぽり抜けているのです。ロンドン会議は日英米の三国でソ連や蒋介石を抑え込もうという枠組みづくりなのに、逆にわけがわからない理論を煽って「英米が敵だ」という話にしてしまったのがこの連中です。


●言論人に煽られ?5・15事件を支持してしまった世論

116頁

昭和恐慌はマイナス一〇%を超える大デフレです。町には文字通り失業者があふれていました。五・一五事件は、高橋是清蔵相による奇跡の景気回復が始まってわずか半年後です。昭和維新などと言っていた手合いはまさに国賊です。しかし、世論は犬養を殺した青年将校を圧倒的に支持していました。


●世論を鎮静化させるために登用した政治家が外交的に無能だった

117頁
問題は犬養の後継内閣です。八年続いた憲政の常道は放棄され、斎藤実が総理になります。
荒木貞夫陸相、さらに皇道派の盟友の真崎甚三郎参謀次長は留任します。ただし、満州事変を起こした関東軍の人事は一掃し、本庄繁司令官以下、首謀者の石原完爾参謀らを一斉に更迭します。
西園寺元老の意図は、政党内閣は評判が悪いので、二大政党を閣内に入れて、ほとぼりが冷めるまで穏健派の斎藤実で乗り切ろうとしたのです。何もしないことを期待されたので「スローモー内閣」のあだ名がつくのですが、とんでもない。この内閣は経済政策こそ前内閣より引き継いだ高橋蔵相の禁輸緩和と積極財政で経済のV字回復を続けますが、外交的に致命的な失敗をしでかしてしまいます。
この内閣で、史上最悪の外務大臣と評するしかない内田康哉が登場します。

118頁
内田は、明治大正昭和の三代で外相を務めた史上唯一の人物です。とりたてて交渉や経綸に優れていた人物ではなく、やたらと人当たりがよいので時の権力者からすると扱いやすかったと言うだけです。ついでに言うと奥さんとの仲が悪く、花柳界では人気者だったということです。というようなことを当時からイギリス大使館につかまれていたというような人物です。
先の国際連盟決議でイギリス人のリットン卿を団長とする調査団が日本にもやってきます。ところが、内田は「会いたくない」とわけのわからないことを言い出して側近たちを困らせます。

120頁

斎藤の前任の犬養総理は満州国承認を避けていました。これをやったら国際連盟と交渉の余地がなくなるからダメだと、ずっと一線を守ってきたのです。それを踏まえての森恪の質問でもあったわけですが、斎藤・内田は九月十五日に満州国承認をやってしまいました。


●リットン報告書について、怒り狂ったようにケチをつけた新聞、雑誌

121頁

その直後の十月一日にリットン報告書が発表されると、朝日新聞を筆頭に言論界のほとんどすべてが怒り狂ったようにことごとくケチをつけ、日本の要求が全然認められていないかのような印象操作が始まりました。当時リットン報告書の翻訳がすぐに冊子で出版され、大ベストセラーになったのですが、中味をちゃんと分析している人がろくにいないのです。

これでもう火がつき、全権大使になった松岡洋祐が何とかしようとして行ったのだ「十字架上の日本」という演説でした。リットン報告書の約二ヶ月後の十二月八日のことでした。「諸君はナザレの丘に二千年前イエスを十字架にかけたが、そのときの世論が正しかったと言えるのか、今の日本は十字架上にかけられている」というこの演説は、外交史家の間ではひどく評判が悪いのです。
しかし、当時、この演説を聞いて真っ先に駆け寄ってきたのはイギリスのサイモン外相でした。


●言論界の論争の混迷

138〜140頁

当時の日本は、一体どこに向かっているのか、世界の誰にもわからないような国でした。
国際連盟脱退後の日本は米ソ中の三ヵ国を敵に回しています。さらに、連盟脱退直前まで日本をかばってくれたイギリスにもケンカを売るような真似ばかりします。決して日本人全体が反英というわけではなく、新聞などには思い出したように親英的な論調が出てきたりするのですが、すぐにしぼんでしまいます。このころの新聞や雑誌などの風潮は、@アジア主義、A反英米(アングロ=サクソン陰謀論)、B親独です。本来、「白人が支配する世界からアジアそして有色人種を解放するのだ」というアジア主義の思想が、「全人類は優秀な白人が支配すべきである」などというナチスドイツの主張と相容れるわけがないのです。ところがドイツの経済回復に幻惑されたアジア主義者は、ナチス式の人種差別に目を瞑ることとなるのです。ブロック経済を敷き日本を世界中の市場から締め出そうとしている米英仏は「持てる国」なので、同じ「持たざる国」であるドイツと手を組んで「数百年に渡り世界を支配してきた英米の苛烈な支配を打ち破らなければ日本の生存は無い」との主張に至ったのです。

無茶苦茶です。そもそも、たった数年前の一九三〇年のロンドン会議では、その英米が仏伊を切ってでも日本の歓心を買おうとし、その通りになりました。ところが、日本は満州事変で最後までかばってくれたイギリスを袖にし続け、国際連盟脱退に至ります。そしてドイツとの同盟に傾斜していきます。

敵に回さなくていい国をわざわざ敵に回し、同盟相手としてまったく意味がないドイツと手を組む、さあリンチしてくださいと言わんばかりの態度です。イギリスからすれば米ソ独三国の挑戦を受け、今こそ日本との友誼が必要な時に、しかも日本も米ソ両国から敵意を受けている時に、なぜイギリスを最も敵視するなどという愚策に走ったのでしょうか。



●政策決定責任者たちの混迷


224〜225頁

ギリギリの局面で、東條英機首相に対して海軍は「英米可分論」を主張しました。しかし、東條からしたら「今さら何だ?」です。「お前らは英米不可分を主張して莫大な予算を獲ってきたのではないか」「今さらそんなことを言われても部内を抑えられない」ということで、対米開戦に突っ走ってしまいます。
ハルノートが突きつけてられてからは、東郷外相が最も強硬な対米開戦論者となり、陸海軍ともに「決まったことなので」と、粛々と戦争準備に入ります。どうやってやめるかを誰も考えずに。

―――――――――――――――――

以上である。クロマル部分の見出しは、読みやすくするため、追加したものである。

「リットン報告書」に係わる言論界の反応と、「日韓合意」に係わる保守言論界の反応の類似性について、私は、危惧している。

戦前の場合は、眺めていくと、言論界が世論を煽り、世論が軍部を煽り、その軍部が政治家を焚き付け、開戦直前になって、「英米可分論」(英国と戦争になってもアメリカは参戦しない)と言い出したものの、時既に遅く、東條英機首相は、レトリックでかわすこともトリッキーな外交作法も心得ず、勤勉実直そのままのスタンスで開戦に至った感じである。

山本五十六愚将論は、(作戦失敗した場合を含め)どうやって戦争をやめるかを考えず、真珠湾攻撃が無意味な軍事作戦だったことを指摘するところから始まっている。

では、件の「日韓合意」はどうか。

要求水準に達していない、新聞・テレビや一部言論人の言動によって、一部保守層が煽られている気配はないのか?

と言いたい。

言論人だと自覚あるなら、総括的視点から「あるべき論」を示すべきだと、書いているのである!


捏造慰安婦問題 そもそもどういう日韓合意を目指すべきだったのか?
http://nihonnococoro.at.webry.info/201601/article_8.html

まとめに入りたい。

拙ブログは、日韓合意に係わる、言論人たちの中途半端な批評、(要求水準に達していない)言動が大部分であることに気づき、正月返上で、「あるべき論」を見出すべく、取り組み、出稿してきた。

そして、かくありたいと、目指していることがある。

箇条書きで並べるとこうなる。

@政府文書をきちんと読む
A周辺状況分析(一面的ではなく包括的)
Bあるべき論提示(問題点の指摘対応ではなく、包括的なビジョンの提示)
C現実的な対応ケースの比較検証
D最善手が何であるか結論づける
E主要テーマについてA4で3頁程度で文章化

日韓合意について、論評する言論人に対する「仕様書的要求定義」である。

官邸の担当者の視点でみた場合、実務上の課題は三つ発生している。

・外交文書としての用語の使用、定義をどうするか
・史実と外交的合意に係わるギャップを合意文書にてどう埋め合わせるか
・政治外交的な最善手はどのケースか(双方合意できるレベルでの)

これをビジネススキルに変換するとこうなる。
つまり、官邸担当者としては、用語定義スキル(レトリックスキル)、歴史研究スキル、外交文書作成スキル、翻訳スキルが必要となる。官邸で判断する管理職においては、表現のトーンによって、国際社会での反応や政治的効果・影響を予測するスキルが求められる。

これら五つのスキルを有する言論人が、果たしているのであろうか?

論評してきた言論人は、これら五つのスキルがないと、「あるべき論」、最善手の提言まで結びつかないことが理解できていたのであろうか?

少なくとも、学者やジャーナリストは実務上、必要なスキルを備えていない点において、最善手を見出し得ない存在であることは直感的にわかる。外務省出身OBでかなりの切れ者でないと難しいかもしれない。
言論人の多くが部分的な問題点の指摘で終っているのは、必要なスキルすべて兼ね備えていないためであろうと、推定できるのだ。

言い換えると、ビジネススキル的な視点からみた、「あるべき論」的視点での「日韓合意文書」作成は、政治・外交・歴史・翻訳・文書管理、広範囲にまたがる点において、最高難度の仕事である、と指摘したいのである。


ここで、戦前のリットン報告書に係わる言論界の状況を再掲しよう。

―――――――――――――――――

●リットン報告書について、怒り狂ったようにケチをつけた新聞、雑誌

121頁

その直後の十月一日にリットン報告書が発表されると、朝日新聞を筆頭に言論界のほとんどすべてが怒り狂ったようにことごとくケチをつけ、日本の要求が全然認められていないかのような印象操作が始まりました。当時リットン報告書の翻訳がすぐに冊子で出版され、大ベストセラーになったのですが、中味をちゃんと分析している人がろくにいないのです。

―――――――――――――――――

また、拙ブログコメント常連の「Suica割」さんは、日韓合意報道についての支持者の反応について、かく分析している。

―――――――――――――――――

http://nihonnococoro.at.webry.info/201601/article_9.html#comment

Suica割
2016/01/09 09:49

そもそも、文章をしっかりと確認することなく批判する連中にほとほと困っているのが、官邸の実情なんでしょう。
そして、一番問題なのが、欧米での慰安婦の立場の理解と日本国内での慰安婦の立場の理解の解離が大きくて、それを理解しないことには、文章の真意が読み取れないことです。


http://nihonnococoro.at.webry.info/201601/article_3.html#comment

Suica割
2016/1/7 20:52
冷静に比較検討された結果、揉めまくった平和法案は、マスコミが大騒ぎしていたのがバカらしいほど、今までと何が変わったか良く分からない位、変化がない。 特定秘密法案も内容がどうして問題になるか分からない位、妥当と振り回されていたのがあほらしいです。 それもこれも、分析出来ないし、ミスリードばかりするマスコミがかなり悪いのですが。

―――――――――――――――――

支持層が、政府文書をきちんと読み込まず、(読みやすく、わかりやすいが、要求水準に達していない)言論人の見解に飛びつく、現象について、私は危惧している。

私は、現時点で上記@〜Eのレベルに達している言論人は皆無である?気がしている。スキル的に、そういうスキルを身につけていそうな人は、外務省OBの言論人ではないかと予測した。

名うてのジャーナリストである青山繁晴にしても例外ではないかもしれない。


【青山繁晴】慰〇婦合意に至った経緯 日本側責任者「日本が国として慰〇婦を認め賠償してくれたら最後にすると言われたから手を打った!」インサイト2015年12月30日(水)
https://www.youtube.com/watch?v=vead_DyijoM

動画を見た感想だが、@、Aはクリアしている。問題点の指摘はどれも最もであるが、あるべき論は示していない。

ただ、政権側情報を得て、直前まで踏みとどまったという官邸関係者のコメントを紹介している。
私は、一応青山繁晴ファンの一人なので、青山繁晴がホンモノの言論人であるかどうかは、続報によって、判断したいと思っている。

ここで、日韓合意発表後、安倍政権批判に転じた、保守層に申しあげたい。あなたがたは、孤立無援だったかもしれない?、(青山繁晴が踏みとどまり続けてきたと指摘する)官邸に対し、それでも頑張れ、あるべき論はこうだ、最善手はこうだ頑張れ!と文書で示し、合意前になぜ陳情しなかったのか?

日韓協議があること、その日程は、事前発表済みであったはずだ。
今回の合意に至る可能性を少なからず予見するなら、協議前に提言・陳情するのが、愛国者としての義務であり、作法というものであろう!

拙ブログの見通しは、(ふざけていると言われるかもしれないが、ゲーム理論的見通しにより)10億円は、徹底抗戦して国際広報した場合よりも安上がりだと書いた。
捏造慰安婦問題 安倍政権は韓国に屈したのか?
http://nihonnococoro.at.webry.info/201512/article_24.html

また、拙ブログは、合意より2週間遅れではあるものの、事の重大さを認識し、あるべき論を仕様書ベースで書いた。譲っていいところ譲れないところ、外交文書としての編集等について、記述した。

捏造慰安婦問題 そもそもどういう日韓合意を目指すべきだったのか?
http://nihonnococoro.at.webry.info/201601/article_8.html

上記については、官邸担当者の視点で書いている。

一方、西岡力や藤岡信勝は、その気になればもっと書けるはずだが、ボランテイアで?書くことを躊躇っているように見えなくはない。この二人については、続報について期待しているところである。

最後に、拙ブログは、「あるべき論」を提示する部分肯定部分否定派であるが、単純な保守派だらけでは、上述で示したように戦前と同じような罠に嵌る可能性があり

捏造慰安婦問題日韓合意 外交的敗北を避けるために最低限必要なこと
http://nihonnococoro.at.webry.info/201601/article_6.html

狡猾な保守派、勘定高い保守派の存在も必要であることを指摘し、本稿を終える。

―――――――――――――――――

安倍首相が「強硬保守を抑えた」ワケ語る田崎史郎氏
http://ponko69.blog118.fc2.com/blog-entry-3658.html

穏健な保守派、強硬な保守派とは別に、狡猾な保守派、勘定高い保守派であるPonkoは今のところ様子見である。

―――――――――――――――――

もちろん、以下にて紹介される同士討ちのケースなど、論外である。

日韓合意に激怒する保守派は僅か200万人で安倍政権安泰?
http://ponko69.blog118.fc2.com/blog-entry-3646.html












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